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給付・手当

一般教育訓練と特定一般教育訓練の違い・専門実践|教育訓練給付金の申請方法

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教育訓練給付金ってどんな制度?

山田
木村先生、うちの社員から「スキルアップのために資格取りたいんですが、給付金って使えますか?」って聞かれたんですよ。「教育訓練給付金」って聞いたことはあるんですけど、具体的に何なのかよくわかってなくて。
木村先生
ほんとに、知らないともったいない制度ですよ!(笑) 簡単に言うと、雇用保険に加入している人が、厚生労働大臣が指定した講座を受講・修了すると、かかった費用の一部が戻ってくる制度です。「働く人のスキルアップを国が応援します」というのが基本的な趣旨ですね。
山田
なるほど!じゃあ誰でも使えるわけじゃないんですね。雇用保険に入ってないといけないと。
木村先生
そうです。雇用保険の被保険者、または被保険者だった人が対象なので、正社員はもちろん、要件を満たしたパートやアルバイトの方も対象になり得ます。あと重要なのが「被保険者期間」という条件で、これが種類によって違うんですよ。
山田
あ、3種類あるって聞きました。一般・専門実践・特定一般?ぼく全然違いがわかってないんですが……。
木村先生
ざっくり言うと、学ぶ内容の難易度と期間に応じて3段階あって、難しいほど給付率が上がる仕組みです。一般教育訓練が一番シンプルで、専門実践教育訓練が一番手厚い。詳しく見ていきましょう!

教育訓練給付金 3種類の比較

一般教育訓練と特定一般教育訓練の違い: 3種類の給付金と受給要件

山田
まず「一般教育訓練給付金」から教えてもらえますか?
木村先生
一般教育訓練は、受講費用の20%、上限10万円が支給されます。たとえば50万円の講座なら10万円が戻ってきます。簿記や英語、ITの入門的なものまで幅広い講座が対象です。
山田
10万円か……。けっこう大きいですね。要件は?
木村先生
受給要件は「雇用保険の被保険者期間が3年以上」が基本なんですが、はじめて受給する場合は1年以上で使えます。これはかなり間口が広いですよ。あと、在職中の方はそのまま使えますが、すでに離職している場合は「離職から1年以内」という期限があります。
山田
へえ、初回は1年でOKなんですね!じゃあ次の「特定一般教育訓練給付金」は?
木村先生
特定一般は、受講費用の40%、上限20万円が基本の給付です。令和6年(2024年)10月以降に開講する講座では、資格取得して就職・在籍が確認されると最大50%・上限25万円まで引き上げられます。
山田
20万円!それはうれしいですね。どんな講座が対象なんですか?
木村先生
「速やかな再就職や早期のキャリア形成に役立つ」と厚生労働大臣が指定した講座です。実務系の資格取得コースが中心ですね。受給要件は一般と同じで、被保険者期間3年以上(初回は1年以上)、離職者は離職から1年以内です。
山田
なるほど。じゃあ一番手厚い「専門実践教育訓練給付金」は?
木村先生
専門実践は桁違いですよ!受講費用の50%、年間上限40万円が受講中に6ヶ月ごとに支給されます。さらに資格を取得して就職・在籍が確認されると70%・年間上限56万円に上がる。令和6年(2024年)10月以降の講座では、賃金が入学前より5%以上上がると80%・年間上限64万円まで引き上げられます!
山田
ちょっと待って!年間64万円ってことは、3年間で最大192万円ってこと?
木村先生
最大3年の受講期間で計算すると理論値はそうなりますね。実際には年間上限がありますから、細かく計算する必要はありますが、大きな資格取得(看護師・社会福祉士・ITエンジニア系の高度資格など)に使うと非常に効果的ですよ。
山田
要件は厳しいんですか?
木村先生
被保険者期間が3年以上(初回受給者は2年以上)必要です。あと、受講開始前に必ずハローワークでキャリアコンサルティングを受けて「ジョブ・カード」を交付してもらう手続きが必要になります。ここが一般教育訓練との大きな違いです。
種類給付率上限額被保険者期間申請のタイミング
一般教育訓練20%10万円3年以上(初回1年以上)修了後1ヶ月以内
特定一般教育訓練40%(最大50%)20万円(最大25万円)3年以上(初回1年以上)修了後1ヶ月以内
専門実践教育訓練50%(最大80%)年間56万円(最大64万円)3年以上(初回2年以上)受講中6ヶ月ごと+修了後
令和6年(2024年)10月改正のポイント
  • 特定一般教育訓練: 資格取得・就職確認後の給付率が 40% → 最大50%(上限25万円)に引き上げ
  • 専門実践教育訓練: 賃金上昇(5%以上)が確認された場合の給付率が 70% → 最大80%(上限64万円)に引き上げ
  • 上記改正は令和6年(2024年)10月以降に開講する講座が対象
山田
改正で手厚くなったんですね。それは使わない手はないですよ。次は申請の手順を教えてください。

受給要件の確認ポイント

山田
「うちの社員は使えるのか」って確認するとき、何を見ればいいんでしょうか。
木村先生
まず確認するのは「雇用保険の被保険者期間」です。同じ会社での期間だけじゃなくて、前職も含めて通算できるのが大事なポイントです。ただし被保険者でなかった期間が1年以上続いた場合、その前の期間はリセットされるので注意してください。
山田
ふむふむ。離職後に受けたい場合は?
木村先生
離職してからの受講も可能ですが、「離職から1年以内に受講を開始すること」が条件です。育児・介護・疾病などの事情がある場合は最大4年まで延長の申請ができる場合もあります。
山田
じゃあ社員が転職して半年後に受けたい場合は?
木村先生
離職から1年以内なら受けられます。ただし前職と現職の被保険者期間を通算して要件を満たしているかどうかが肝心です。ハローワークで「支給要件照会」という制度があって、受講前に自分が対象かどうかを確認できるんですよ。有料の講座を申し込む前に必ずこれで確認するよう社員に伝えておくといいですよ。
山田
それは便利ですね!同じ給付金を過去に使ったことがある人はどうなるんですか?
木村先生
給付金を受け取ってから次に受給するには、3年以上の期間が必要です。前回給付を受けた受講開始日から3年以上空けないと、再度は使えません。
⚠️ よくある勘違い:離職期間と待機期間
  • 離職後1年以内: 受講開始の期限(延長制度あり)
  • 受給から3年以上: 同じ人が再度給付金を使うための間隔
  • 「前に使ったことがある人でも離職中なら使える」は誤り。受給間隔3年のルールが優先されます。
山田
なるほど、整理できました。次は実際の申請手順をお願いします!

申請手順: ハローワークでやること

山田
実際にどう手続きするんですか?「とりあえず講座を申し込んで、終わったら申請すればいい」みたいなノリじゃないですよね?
木村先生
それで落とし穴にハマる人が多いんですよ!特に専門実践と特定一般は、受講開始の2週間前までにハローワークで「受給資格確認の手続き」を完了しておかないといけないんです。申し込んだ後に「あ、ハローワーク行ってなかった」では間に合わないので気をつけて。

教育訓練給付金 申請の流れ

手順

STEP 1: 対象講座の確認 厚生労働省 教育訓練講座検索システムで、受けたい講座が指定されているか確認する。講座の種別(一般・特定一般・専門実践)もここで確認できる。

STEP 2: ハローワークで支給要件照会(任意だが推奨) 受講前に「自分が対象か」をハローワークで確認できる。在職中でも離職後でも利用可能。費用がかかる前に確認しておくのが賢明。

STEP 3: 専門実践・特定一般のみ、訓練前キャリアコンサルティングとジョブカード交付 専門実践または特定一般を受ける場合、受講開始2週間前までにハローワークの訓練対応キャリアコンサルタントによるキャリアコンサルティングを受け、ジョブ・カードの交付を受けること。

STEP 4: ハローワークで受給資格確認手続き 専門実践・特定一般は受講開始2週間前まで、一般教育訓練は原則として受講開始前に手続きを済ませる(来所・郵送・電子申請が可能)。

STEP 5: 指定講座を受講開始 講座の受講を開始する。

STEP 6: 支給申請

  • 一般教育訓練: 修了日から1ヶ月以内に最寄りのハローワークへ支給申請
  • 特定一般教育訓練: 修了日から1ヶ月以内に申請(資格取得・就職確認後に追加給付申請)
  • 専門実践教育訓練: 受講中は6ヶ月ごとに申請、修了後も最終申請を行う

STEP 7: 給付金の受取 要件確認後、給付金が振り込まれる。

山田
専門実践の場合は受講中も申請が必要なんですね。6ヶ月ごとというのは面倒そう……。
木村先生
受講費用が大きい分、途中でドロップアウトしてしまったときのリスク管理のためにそういう仕組みになっているんです。ちゃんと続けていれば問題ないですよ!
山田
なるほど。必要な書類は何ですか?
木村先生
申請書類は種別によって異なりますが、共通して必要なのが以下です。
書類備考
教育訓練給付金支給申請書ハローワークで入手または公式サイトからダウンロード
教育訓練修了証明書講座実施機関が発行
領収書受講料の実費を証明
雇用保険被保険者証被保険者番号の確認に使用
本人確認書類(マイナンバーカード等)本人確認のため
キャリアコンサルティングの証明書(専門実践・特定一般)訓練前に受けたコンサルティングの記録
山田
なかなか多いですね。早めに準備しておかないといけないですね。

対象となる講座の種類

山田
実際にどんな講座が対象になっているんですか?一般とか専門実践でどう違うんでしょう?
木村先生
一般教育訓練は一番広くて、英語やIT、ビジネス系の講座、各種検定の対策講座など幅広いですね。特定一般教育訓練は「速やかな再就職や早期のキャリア形成に役立つ」もので、実務直結系の資格取得コースが多い。専門実践は「中長期的なキャリア形成」が目的で、専門学校や大学院、職業訓練校などで行われる高度な資格取得コースが中心です。
山田
具体的にどんな資格が対象になってるんですか?
木村先生
専門実践の例を挙げると、看護師・介護福祉士・社会福祉士といった医療・福祉系の国家資格、あとは情報処理技術者の高度資格、MBA(経営大学院)、美容師・理容師の養成校なども含まれます。特定一般だと、社会保険労務士や宅地建物取引士、介護職員初任者研修、ITパスポートや基本情報技術者など。
山田
へえ、結構幅広いですね。自分が受けたい講座が対象かどうかはどこで調べればいいんですか?
木村先生
さっきもご紹介した厚生労働省の教育訓練講座検索システム(https://www.kyufu.mhlw.go.jp/kensaku/)で検索できます。講座名・学校名・資格名などで絞り込めるので、受講前に必ず確認しておきましょう。指定期間中かどうかも確認が必要で、指定が終了している講座は対象外になりますから。
対象講座を確認するときの注意点
  • 指定期間を必ず確認: 検索システムに出ていても「指定期間外」なら給付対象外になる
  • 直近指定講座はプレスリリースで確認: 新しく指定された講座は厚生労働省のプレスリリースで随時公表されている
  • 開講前に窓口確認を: 指定状況に変更がある場合があるため、受講前にハローワークと実施機関に確認するのが確実
山田
ちゃんと事前確認が大事なんですね。失業中の人向けに追加で何かあるって聞きましたが。

失業者向け: 教育訓練支援給付金

山田
失業中の人が専門実践教育訓練を受ける場合、追加で給付金があると聞きましたが?
木村先生
ありますよ!「教育訓練支援給付金」という別の給付金があって、失業状態で専門実践教育訓練(通信制・夜間制を除く)を受講している場合に支給されます。
山田
どんな条件なんですか?
木村先生
主な要件は、「失業状態にある」「はじめて専門実践教育訓練給付金を受給する」「受講開始時に45歳未満」の3つです。これを満たすと、受講中の生活費的な支援として別途給付が受けられる仕組みです。
山田
えっ、45歳未満という年齢制限があるんですね!
木村先生
そうなんです。キャリアチェンジを図る若い世代を特に手厚く支援しようという趣旨ですね。この給付金は雇用保険の基本手当の80%相当額が目安ですが、個人の基本手当日額によって計算が変わります。
山田
なるほど。これは雇用保険の失業給付とは別なんですか?
木村先生
別です。基本手当(いわゆる失業給付)と教育訓練支援給付金は同時受給はできないので注意が必要です。どちらを使うか、ハローワークで相談しながら決めることになります。
項目内容
対象者失業状態で専門実践教育訓練を初めて受ける45歳未満の方
対象外の受講形態通信制・夜間制は除く
給付の目安雇用保険 基本手当日額の80%相当
同時受給基本手当(失業給付)との同時受給は不可
申請先管轄ハローワーク
山田
転職や独立を考えている人にとっては、かなり使えそうな制度ですね。

まとめ: 給付金の全体像

山田
ここまで聞いてきて、教育訓練給付金の全体像がだいぶわかってきました。改めてポイントをまとめてもらえますか?
木村先生
まず大前提として雇用保険に加入していることが必要です。在職中でも離職後でも使えますが、離職後は1年以内という期限があります。3種類の違いは給付率と対象講座の幅で、難しい資格・長い訓練ほど給付が手厚い仕組みです。
山田
申請のタイミングが種類によって違うのが一番の注意点でしたよね。
木村先生
そうです!特に専門実践と特定一般は受講開始2週間前までにハローワークで手続きを完了する必要がある。これを知らずに先に申し込んでしまった人が後悔するケースが多いので、「ハローワーク先」を徹底してください。
山田
一般教育訓練は修了後でいい、でも専門実践は受講中から手続きが必要、と。
木村先生
覚え方は「専門実践は早め早めに動く」でいいと思います。費用も大きいので、ハローワークで支給要件照会をして、キャリアコンサルティングを受けて、ジョブカードを取って……とステップが多いですが、その分もらえる金額も大きいですから、丁寧に進める価値があります。
項目内容
制度名教育訓練給付金
根拠法雇用保険法 第60条の2
管轄省庁厚生労働省
実施機関ハローワーク(公共職業安定所)
公式ページ厚生労働省 教育訓練給付制度
講座検索教育訓練講座検索システム
問い合わせ最寄りのハローワーク
事業主・総務担当者が社員へ伝えるべき3つのこと
  • 事前確認が必須: 受講前にハローワークで支給要件照会を。対象講座かどうかも検索システムで確認。
  • 専門実践・特定一般は受講開始2週間前まで: キャリアコンサルティング受講+受給資格確認手続きを済ませてから講座申込を。
  • 給付から3年は再受給不可: 一度使った場合、次に使えるのは3年後の受講開始から。計画的に使うことが大事。

関連する雇用保険の制度

山田
教育訓練給付金は、他の雇用保険の給付とどう組み合わせればいいんでしょう?
木村先生
関連する制度として知っておくといいのは、雇用保険の適用拡大(2028年10月)ですね。2028年10月から週10時間以上の労働で雇用保険加入が義務化されるので、現在は保険に入れていないパートの方でも将来的に教育訓練給付金を使えるようになります。
山田
パートの人も対象になってくるわけですね。
木村先生
そうです。また、育休から復帰した方が新しいスキルをつけたい場合、育児時短就業給付金(2025年4月新設)と教育訓練給付金を組み合わせて使う方法も考えられます。それぞれ独立した制度なので、要件を満たせば同時期に利用できますよ。
山田
なるほど!あとは介護休業給付金を取りながらキャリアアップしたい場合はどうですか?
木村先生
介護休業中は雇用保険被保険者の状態が続いているので、被保険者期間の要件は満たせます。ただ受講開始のタイミングと休業期間が重なる場合は、ハローワークで個別に相談するのが確実ですね。
山田
組み合わせによっていろんな活用法があるんですね。まずは「自分が対象かどうか」をハローワークで確認するのが最初の一歩ってことですね。
木村先生
そうです!支給要件照会は無料でできますから、「使えるかも?」と思ったら遠慮なくハローワークに相談してみてください。

よくある質問

山田
最後に、よくある疑問をまとめてお答えいただけますか?
木村先生
はい、実際に受ける前に気になることが多いですよね。
山田
たとえば「会社の許可がないと使えないの?」って社員から聞かれたんですが。
木村先生
それは誤解です!教育訓練給付金は個人が申請できる制度で、会社の許可は不要です。在職中でも自分の意思で受講して申請できます。もちろん業務に支障のない範囲で受けることは大切ですけどね。
山田
「通信講座も対象になりますか?」という質問も。
木村先生
なります。一般教育訓練と特定一般は通信講座も対象ですよ。専門実践は通信制・夜間制だと教育訓練支援給付金(失業者向け追加給付)の対象外になりますが、本体の給付金は通信でも受けられます。
山田
「働きながら受講して修了できなかった場合は?」という声もありました。
木村先生
残念ながら修了しないと支給されません。一般と特定一般は「修了」が支給の大前提です。専門実践は途中でも6ヶ月区切りで申請はできますが、最終的に要件を満たさない場合は返還が求められることもあります。途中棄権はリスクがあるので、受講前にしっかりスケジュールを確認しておくことが大事です。
山田
「受講費以外も対象になりますか?テキスト代とか」という質問は?
木村先生
基本的に対象は受講料(入学金含む)です。テキスト代・交通費・その他の費用は原則対象外です。ただし訓練施設によっては受講料にテキスト代が含まれている場合もあるので、詳細は講座ごとに確認してください。

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