扶養・家族
国民年金第3号被保険者関係届|配偶者を年金上も扶養に入れる手続き
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ぼくは総務の山田。先週、経理チームの後藤くんから「結婚するので配偶者を扶養に入れたいんですが、健康保険の届出だけで大丈夫ですよね?」と聞かれて、一瞬「あれ、年金の方は?」と固まってしまった。健康保険の扶養と年金の扶養、実は別モノなのに同じ届出書に乗っているせいで頭がこんがらがる。今日は木村先生に、この「国民年金第3号被保険者関係届」についてじっくり聞いてみようと思う。
山田
先生、単刀直入に聞きます。健康保険の扶養に入れる手続きと、年金の扶養に入れる手続きって、そもそも別物なんですか?
木村先生
いいところに気づきましたね。結論から言うと別の制度です。健康保険は「被扶養者」、年金は「第3号被保険者」という、それぞれ別の資格なんですよ。
山田
ええっ、そうなんですか! てっきり同じ話だと思ってました。
木村先生
多くの人がそう思っています(笑)。でも実務上は「健康保険 被扶養者(異動)届」と「国民年金第3号被保険者関係届」が一体化した1枚の様式になっているので、同時に手続きすればまとめて処理してもらえます。
山田
なるほど、様式は1枚だけど中身は2つの届出ってことですね。今日はその年金側、「国民年金第3号被保険者関係届」について詳しく教えてください。
木村先生
任せてください。第3号被保険者の制度から順番に説明していきますね。
国民年金の「第3号被保険者」とはそもそも何か
山田
まず基本のキから聞きたいんですが、「第3号被保険者」ってどういう人のことですか?
木村先生
日本の年金は20歳以上60歳未満の全員が加入する国民皆年金制度です。加入者は3種類に分かれていて、自営業者やフリーランスが第1号被保険者、会社員や公務員本人が第2号被保険者、そして第2号被保険者に扶養されている配偶者が第3号被保険者です。
山田
つまりうちの後藤くんの奥さんは、後藤くんが厚生年金に入っているから第3号になれる可能性がある、ということですか。
木村先生
そのとおりです。第3号被保険者になると、本人は国民年金保険料を個別に納める必要がなく、厚生年金制度全体で保険料を負担する仕組みになっています。保険料はゼロでも、将来の老齢基礎年金の受給資格期間・年金額にはきちんとカウントされるんですよ。
山田
保険料タダで将来の年金にカウントされるって、地味にすごい制度ですね! 知らなかったら損するところでした!
木村先生
そうなんです。だからこそ、届出を忘れると「本来もらえたはずの年金」に穴が空いてしまう。ここは事業主も本人も見落としがちなので、今日はしっかり押さえておきましょう。
山田
よろしくお願いします。じゃあ次は、具体的にどんな人が第3号被保険者になれるのか教えてください。
第3号被保険者になれる人・対象範囲
木村先生
対象になるのは、次の3つをすべて満たす配偶者です。年齢・収入・生計維持の3点セットですね。

山田
図を見ると分かりやすいですね! 「20歳以上60歳未満」「年間収入130万円未満」「厚生年金加入の配偶者に生計を維持されている」の3つですか。
木村先生
正解です。しかも「配偶者」には事実婚(内縁関係)も含まれます。役所に婚姻届を出していない、いわゆる事実婚のカップルでも、事実上の夫婦関係が確認できれば対象になるんです。
山田
へえ、そうなんですね! 事実婚だと戸籍上の記録がない分、確認が大変そうです。
木村先生
そこはご指摘のとおりで、事実婚関係を確認するための戸籍謄本や世帯全員の住民票など、追加の添付書類が必要になります。あとで書類の話をするときに触れますね。
山田
逆に、対象にならないのはどんな人ですか?
木村先生
厚生年金保険(共済組合等)に自分自身が加入している配偶者は対象外です。共働きでどちらも会社員というケースですね。あと、60歳以上の配偶者や、日本国内に住所がない海外居住者も、原則として第3号にはなれません。
山田
60歳になったら扶養に入れないんですか?
木村先生
そのとおりです。第3号被保険者の資格自体が「20歳以上60歳未満」限定なので、60歳になった時点で自動的に対象外になります。60歳以降も年金を増やしたい場合は国民年金の任意加入制度という別の仕組みを使うことになりますね。詳しくは国民年金の任意加入制度の記事にまとめているので、あわせて確認してみてください。
山田
対象範囲はだいたいわかりました。次は収入要件、あの「130万円の壁」ってやつですね。詳しく教えてください。
収入要件を数字で確認する
木村先生
ここは実務担当者が一番迷うポイントなので、丁寧にいきましょう。基本ラインは年間収入130万円未満です。60歳以上または障害者の場合は180万円未満に緩和されます。
| 区分 | 収入基準 |
|---|---|
| 60歳未満・障害者以外 | 年間収入130万円未満 |
| 60歳以上または障害者 | 年間収入180万円未満 |
| 19歳以上23歳未満(令和7年10月1日以降の認定) | 年間収入150万円未満 |
山田
あれ、19歳以上23歳未満だけ150万円なんですか? 何か特別ルールがあるんですか?
木村先生
これは比較的新しい変更で、令和7年(2025年)10月1日以降に扶養認定を受ける方が19歳以上23歳未満の場合に限って、基準が150万円未満に引き上げられています。いわゆる「年収の壁」対策の一環ですね。ただし今日のメインテーマである配偶者の第3号認定では、多くのケースで通常の130万円基準が使われる点は変わりません。
山田
なるほど、対象年齢が限定されてるんですね。それと、さっき図にあった「配偶者の収入の半分未満」というのは?
木村先生
それは同居・別居で条件が変わります。同居している場合は、扶養に入る人の収入が扶養者(会社員側)の収入の半分未満であること。別居している場合は、扶養に入る人の収入が扶養者からの仕送り額未満であることが必要です。
山田
半分未満か仕送り額未満か、パターンが分かれるんですね。ちなみにここでいう「年間収入」って、去年の源泉徴収票の金額を見ればいいんですか?
木村先生
そこ、よく誤解されるポイントです! 年間収入は過去の実績ではなく、認定時点から先1年間の見込み収入額のことを指します。給与収入の場合は月額108,333円以下、雇用保険の失業給付を受給中の場合は日額3,611円以下であれば要件を満たします。
山田
過去じゃなくて未来の見込みなんですね! それは知らなかったです!
木村先生
あと注意したいのが、収入に含まれる範囲です。給与だけじゃなく、雇用保険の失業等給付、公的年金、健康保険の傷病手当金や出産手当金も収入としてカウントされます。パートの給料だけ見て「130万円未満だから大丈夫」と判断すると危険なケースがあるんですよ。
収入要件チェックのコツ
- 給与収入以外の見落とし: 失業給付・傷病手当金・出産手当金も年間収入に算入される
- 見込み額で判断: 過去の実績ではなく、認定日以降1年間の見込み収入で判定する
- 同居か別居かで基準が変わる: 同居は扶養者収入の半分未満、別居は仕送り額未満
山田
収入要件はしっかり確認しないといけないですね。では、実際に届出をする期限はいつまでなんですか?
提出期限は「事実発生から14日以内」
木村先生
ここが今日いちばん大事な話かもしれません。国民年金第3号被保険者関係届は、結婚や退職などで第3号被保険者に該当する事実が発生した日から14日以内に提出する必要があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提出期限 | 事実発生日から14日以内 |
| 提出先 | 事業主(会社)経由で日本年金機構 |
| 提出者 | 第2号被保険者(会社員側)本人 |
| 根拠 | 国民年金法施行規則 |
山田
14日以内って、結構タイトじゃないですか? 結婚してすぐバタバタしてる時期ですよね。
木村先生
正直に言うとタイトです(笑)。ただ、期限に遅れても直ちに罰則が科されるわけではありません。とはいえ届出が遅れた期間は「未納期間」や「不整合期間」として扱われてしまい、将来の年金受給額に影響する可能性があります。
山田
罰則はないけど、将来の自分の年金額に響いてくるってことですね。それは後藤くんにもちゃんと伝えておかないと。
木村先生
そうしてあげてください。ちなみに健康保険の被扶養者(異動)届を同時に出す場合、健康保険側は多くの会社で「事実発生から5日以内」という社内ルールで運用されています。年金側の法定期限14日以内より短いスケジュール感になりがちなので、実務上は5日以内を目安に動くと両方とも余裕を持って間に合わせやすいです。
山田
なるほど、年金側の14日を待つんじゃなくて、健康保険側の5日を基準に動けばいいんですね。
木村先生
そういうことです。健康保険の被扶養者(異動)届そのものについては健康保険被扶養者(異動)届の手続きの記事で詳しく解説しているので、あわせて読んでおくと実務がスムーズになりますよ。
⚠️ 提出が遅れた場合のリスク
届出が事実発生から2年を超えて遅れると、保険料の追納ができなくなり、年金記録上の「未納期間」が確定してしまうことがあります。結婚・退職などのライフイベントがあったら、できるだけ早く総務・人事担当者に申告してもらう社内周知が重要です。
山田
提出期限のことはよくわかりました。じゃあ次は、実際にどうやって手続きを進めればいいのか、流れを教えてください。
手続きの流れ(届書の作成から日本年金機構への提出まで)
木村先生
手続きの流れは、大きく分けて4つのステップです。図で確認していきましょう。

手順
- 婚姻・退職・収入減少など、第3号被保険者に該当する事実が発生したことを本人が会社に申し出る
- 会社が「健康保険 被扶養者(異動)届(国民年金第3号被保険者関係届)」の届書を用意し、必要事項を記入する
- 続柄確認書類・収入要件確認書類など必要な添付書類を揃え、事業主経由で日本年金機構(年金事務所または事務センター)へ提出する
- 日本年金機構が審査し、要件を満たしていれば第3号被保険者として認定される
山田
単独で年金の届出だけ出すケースもあるんですか?
木村先生
あります。協会けんぽ以外の健康保険組合に加入している会社の場合、健康保険の手続きは組合側で完結するので、「国民年金第3号被保険者関係届」だけを単独で日本年金機構に提出するパターンになります。逆に協会けんぽの被保険者で、配偶者が第3号被保険者に該当しない場合は、届書の備考欄に「扶養届のみ」や「3号届なし」と記載すれば、健康保険側の届出だけで済ませることもできます。
山田
パターンが2つあるんですね。うちは協会けんぽなので、基本は同時提出でいいということですね。
木村先生
それで大丈夫です。次は、実際に集める添付書類について見ていきましょう。
添付書類は何が必要か
山田
添付書類、結構種類がありそうで不安なんですが……。
木村先生
パターン別に見ていくと意外とシンプルです。全員必須のものと、状況に応じて必要になるものに分かれます。
| 書類区分 | 内容 | 必須/該当時 |
|---|---|---|
| 続柄確認書類 | 戸籍謄(抄)本、または住民票の写し(コピー不可・個人番号記載なし) | 全員必須 |
| 収入要件確認書類 | 課税(非課税)証明書、退職証明書、雇用保険受給資格者証など状況に応じた書類 | 全員必須(事業主証明があれば省略可の場合あり) |
| 仕送りの事実がわかる書類 | 預金通帳の写しや振込明細書など | 別居の場合のみ |
| 内縁関係を確認する書類 | 両人の戸籍謄(抄)本、世帯全員の住民票 | 事実婚(内縁)の場合のみ |
木村先生
特に住民票や戸籍謄本は提出日からさかのぼって90日以内に発行されたものという決まりがあるので、古いコピーを使い回すとやり直しになってしまいます。
山田
あ、それやりがちです……! 前に別の届出で古い住民票を使って差し戻されたことがあります(笑)。
木村先生
あるあるですね(笑)。ただし、被保険者と扶養認定を受ける方の両方の個人番号(マイナンバー)が届書に記載されていて、事業主が続柄を確認した旨を届書に記載していれば、続柄確認書類の添付そのものを省略できる場合もあります。
山田
マイナンバーを使えばペーパーレスにできるんですね。それは覚えておきたいです。
木村先生
あと、収入要件確認書類についても、被保険者の税法上の合計所得金額が1,000万円以下で、控除対象配偶者として事業主の証明がある場合は添付不要になります。ケースバイケースなので、迷ったら年金事務所に確認するのが確実です。
山田
わかりました。じゃあ次は、健康保険の届出とセットで出すときの注意点を教えてください。
健康保険の被扶養者(異動)届との同時提出
木村先生
冒頭でお話ししたとおり、この届書は健康保険と年金がセットになった様式です。ここで改めて実務上のポイントを整理しておきましょう。
同時提出のときの実務ポイント
- 様式は1枚: 「健康保険 被扶養者(異動)届」と「国民年金第3号被保険者関係届」は一体化した届書
- 対象年齢が違う: 健康保険の被扶養者に年齢制限はないが、国民年金第3号被保険者は20歳以上60歳未満の配偶者に限定される
- 配偶者以外は年金側の対象外: 健康保険は子・親などの家族も被扶養者にできるが、第3号被保険者になれるのは配偶者のみ
山田
あ、そうか。健康保険の扶養は子どもや親も入れられますけど、年金の第3号は配偶者限定なんですね。
木村先生
そこが一番の違いです。だから届書には「健康保険の被扶養者にするか」と「国民年金第3号被保険者にするか」を、それぞれ別々に判断してチェックする欄が用意されているんですよ。子どもを健康保険の扶養に入れるときは、年金側の欄は関係ないということです。
山田
なるほど、1枚の紙でも中身は別々にチェックするんですね。健康保険の被扶養者そのものの要件については、別の記事でも詳しく解説してましたよね?
木村先生
健康保険の被扶養者とは?扶養に入れる条件と手続きの記事にまとめてあります。あわせて読むと、健康保険と年金の要件の違いがより整理しやすくなりますよ。
山田
後で読んでおきます。じゃあ次は、逆に扶養から外れる「非該当」のケースについて教えてください。
こんなときは「非該当」の届出も必要
木村先生
第3号被保険者になった後、状況が変わって資格を失う(非該当になる)こともあります。主な理由はこちらです。
| 資格喪失の理由 | 具体例 |
|---|---|
| 収入要件を満たさなくなった | 配偶者の年間収入が130万円以上(60歳以上・障害者は180万円以上)に増加 |
| 配偶者自身が厚生年金に加入した | パート先で新たに社会保険に加入した |
| 60歳に到達した | 第3号被保険者の年齢上限に達した |
| 離婚した | 配偶者関係が解消された |
| 扶養者(会社員側)が資格を失った | 退職・独立・死亡など |
| 扶養者が65歳に到達し老齢基礎年金の受給資格を満たした | 扶養者自身が年金受給資格者になった |
| 海外転出し海外特例に該当しなくなった | 国内居住要件を満たさなくなった |
山田
「扶養者が65歳になったら」というのがちょっと意外です。配偶者が扶養に入ったままでも、扶養者側の年齢で第3号が終わることがあるんですか?
木村先生
そうなんです。たとえば7歳差の夫婦で、会社員である夫が65歳になって老齢基礎年金の受給資格を満たすと、妻がまだ58歳でも第3号被保険者の資格を喪失してしまいます。この場合、妻は自分で第1号被保険者として国民年金に加入するか、自身が第2号被保険者になる手続きが必要です。
山田
それは見落としそうですね……。うちの会社にも年の差夫婦、何組かいます。
木村先生
実務であるあるのケースなので、覚えておいて損はないですよ。喪失後の手続きとしては、市区町村への種別変更届や、本人が新たに厚生年金に加入する場合の資格取得届などが必要になります。新入社員が入社したときの資格取得手続きについては社会保険(健康保険・厚生年金)被保険者資格取得届の記事も参考にしてください。
山田
非該当のパターンもいろいろあるんですね。次は、実務担当者として特に注意すべきポイントをまとめて教えてもらえますか?
実務上の注意点(点検ポイント)
木村先生
最後に、実務担当者が押さえておきたい注意点を3つ挙げておきます。
⚠️ 遡及の場合は追加書類が必要
被扶養者になった日が、事務センターや年金事務所の受付日から60日以上さかのぼる場合は、扶養の事実を確認できる書類の添付が追加で必要になります。ただし出生・婚姻・養子縁組(子が20歳以下の場合)を契機とする届出で、双方の個人番号を記載していれば、この追加書類は不要です。
山田
届出が遅れれば遅れるほど、書類集めも大変になるってことですね。やっぱり早めの提出が大事だ。
木村先生
そのとおりです。もう一つ、外国籍の配偶者を第3号被保険者にする場合の注意点もあります。氏名をローマ字で登録するために、この届書と一緒に「国民年金第3号被保険者ローマ字氏名届」を提出することが推奨されています。
山田
それは知らないと出し忘れそうですね。
木村先生
電子申請で資格取得や氏名変更の手続きをする場合は、ローマ字氏名届を画像データとして添付する形でも提出できます。窓口に行く手間を減らしたい会社は、電子申請とあわせて検討するといいですよ。あと3つ目、最近の制度変更として、令和8年(2026年)4月1日以降は労働契約の内容によって年間収入を判定できる新しい取り扱いも始まっています。パート・アルバイトの扶養認定実務が大きく変わる話なので、詳しくは健康保険の被扶養者認定 新ルール(2026年4月施行)の記事で確認してみてください。
山田
制度がどんどんアップデートされていくので、定期的にチェックしないといけないですね。じゃあ最後に、似たような手続きとの違いを整理してもらえますか?
似たような手続きとの違い
木村先生
「扶養」に関する手続きは名前が似ているものが多いので、表で整理しておきましょう。
| 手続き名 | 対象 | ポイント |
|---|---|---|
| 国民年金第3号被保険者関係届(本記事) | 20歳以上60歳未満の配偶者 | 年金上の扶養。保険料負担なしで受給資格期間に算入 |
| 健康保険被扶養者(異動)届 | 配偶者・子・親など | 健康保険上の扶養。年齢制限なし |
| 健康保険の被扶養者とは | 配偶者・子・親など | 被扶養者の収入基準・手続きの全体像 |
| 社会保険の扶養から外れる条件と手続き | 年収130万円・106万円を超えた人 | 扶養を外れるタイミングと届出の解説 |
| 国民年金の任意加入制度 | 60〜65歳で年金額を増やしたい人 | 第3号の年齢上限(60歳)を超えた後の選択肢 |
| 後期高齢者医療保険制度 | 75歳到達者・その被扶養者 | 扶養していた家族が健康保険を失うケース |
山田
こうやって並べてみると、それぞれ「誰のための扶養か」「何歳まで対象か」が全然違うんですね。
木村先生
そこが整理のコツです。健康保険は生活面の医療保障、年金の第3号は将来の老齢基礎年金の受給資格。目的が違うから対象範囲も別々に決まっている、と理解しておくとスッキリしますよ。
山田
すごく整理できました。ありがとうございます! 最後によくある質問をいくつか聞いてもいいですか?
よくある質問
山田
まず1つ目、内縁関係でも本当に大丈夫なんですか? 何か特別な証明が必要そうで不安です。
木村先生
内縁関係(事実婚)でも対象になります。ただし通常の婚姻より確認が厳格になり、両人の戸籍謄(抄)本と被保険者の世帯全員の住民票の添付が必要です。日本年金機構が実態をきちんと確認したうえで認定します。
山田
2つ目、パートで働いている配偶者が一時的に収入オーバーしたらすぐ扶養から外れるんですか?
木村先生
一時的な繁忙期の残業などで収入が瞬間的に増えた程度であれば、直ちに扶養から外れるわけではありません。ただし継続的に収入要件を超える見込みが立った時点で、非該当の届出が必要になります。年間の見込み収入で判断する点がポイントです。
山田
3つ目、届出を忘れたまま何年も経ってしまったらどうなりますか?
木村先生
未納期間や不整合期間として記録され、2年を超えると保険料の追納ができなくなります。将来の年金受給額に影響するので、気づいた時点ですぐに年金事務所や勤務先の総務担当者に相談することをおすすめします。
山田
4つ目、届出は電子申請でもできますか?
木村先生
できます。事業所向けオンラインサービスを使えば、事業主が電子申請で提出でき、収入要件確認書類なども画像データ(PDF・JPEG形式)として添付できます。窓口に出向く必要がないので、リモートワーク中心の会社にはおすすめです。
山田
5つ目、海外に転勤することになったらどうすればいいですか?
木村先生
令和2年4月1日から国内居住要件が追加されているため、原則として海外転出する配偶者は扶養から外れる届出が必要です。ただし留学や第2号被保険者への同行など、一定の「海外特例」に該当する場合は、引き続き第3号被保険者として扱われます。
基本情報まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手続き名 | 国民年金第3号被保険者関係届 |
| 提出期限 | 事実発生日から14日以内 |
| 対象者 | 20歳以上60歳未満の配偶者(事実婚を含む) |
| 収入要件 | 年間収入130万円未満(60歳以上・障害者は180万円未満) |
| 提出先 | 事業主経由で日本年金機構 |
| 管轄省庁 | 厚生労働省 |
| 実施機関 | 日本年金機構 |
| 公式ページ | 家族を被扶養者にするとき等の手続き|日本年金機構 |
山田
最後に関連書類のリンクも教えてもらえますか? 後藤くんにそのまま案内したいので。
木村先生
もちろんです。日本年金機構のページから届書と記入例をダウンロードできますよ。
関連書類・リンク
- 家族を被扶養者にするとき、家族を被扶養者から外すとき、被扶養者の届出事項に変更があったとき(日本年金機構)
- 健康保険 被扶養者(異動)届(国民年金第3号被保険者関係届)様式ダウンロード(日本年金機構)
- 国民年金第3号被保険者関係届(単独提出用)様式ダウンロード(日本年金機構)
山田
ありがとうございました! さっそく後藤くんに、14日以内の期限とあわせて案内してきます。
木村先生
いいですね。何かわからないことがあれば、いつでも聞いてください。