入社・退社
法人設立後5日以内に行う社会保険加入:新規適用届の全手順
厚生労働省公式案内 →
法人を設立したら社会保険加入は強制?
山田
先生、うちの会社、先月登記したばかりなんですよ。そしたら年金事務所から届いたんですけど、社会保険って自動で加入されないんですか?
木村先生
あー、それは大事なところですね。法人設立しただけでは、社会保険には自動で加入されないんです。事業主が自分で「新規適用届」を提出して初めて、適用事業所として認定される仕組みなんですよ。
山田
えっ、自分で申請しないといけないの? でも加入義務があるんですよね?
木村先生
そうです。義務はあります。ただ手続きは自動じゃない。株式会社や合同会社などの法人は、事業主だけの場合(社長一人でも)社会保険に強制加入です。逃げ道はないです。
山田
えー、社長一人だけの会社でも加入しなきゃいけないんですね!
木村先生
そうなんです。ここ、意外と知らない人が多い。法人格を持った時点で、従業員数は関係なく加入義務が発生します。個人事業主だと常時5人以上から義務になりますが、法人はそれが1人でも対象になります。
山田
じゃあ期限はあるんですか?
木村先生
法人設立から(または社会保険の加入要件を満たした日から)5日以内に年金事務所に提出しなければなりません。山田さんが焦ったのはそこですよね。
| 区分 | 加入義務の発生条件 |
|---|---|
| 法人事業所 | 設立と同時(社長一人でも対象) |
| 個人事業所(強制適用) | 常時5人以上の従業員を使用する場合(一部業種を除く) |
| 個人事業所(士業) | 令和4年10月以降、常時5人以上で強制適用 |
| 任意適用事業所 | 従業員の半数以上の同意 + 厚生労働大臣の認可 |
山田
なるほど、個人事業主とは基準が全然違うんですね。じゃあ手続きの内容を教えてください。
新規適用届の提出方法と添付書類

木村先生
では実際の手続きを説明しますね。提出する書類は「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」1枚が中心になります。
山田
1枚で済むんですか? もっと大変かと思いました。
木村先生
届書自体は1枚ですが、添付書類が必要です。法人事業所の場合は「法人(商業)登記簿謄本」、つまり登記事項証明書の原本が必要になります。コピーは不可です。
山田
あっ、コピーじゃダメなんですね。登記簿謄本って、法務局でもらうやつですよね?
木村先生
そうです。提出日からさかのぼって90日以内に発行されたものが必要です。法人設立してすぐ申請するなら問題ないですが、何か月も放置していると改めて取得しなければなりません。
山田
じゃあ設立直後に申請するのがいちばんスムーズですね。
木村先生
まさにその通り。ほかに、事業所の所在地が登記上の住所と違う場合は、賃貸借契約書のコピーなど所在地を確認できる書類も追加で必要になります。借りているオフィスの住所で届出するケースはここをチェックしてください。
山田
登記の住所とオフィスの住所が違う場合ってよくあるんですか?
木村先生
登記はバーチャルオフィスにしておいて、実態は別の場所で仕事をしているケース、ありますよ。そういう場合は実際に事業を行っている所在地の事務センター(年金事務所)に提出するのが正しいルールです。
新規適用届の提出に必要な書類(法人事業所)
- 提出書類: 健康保険・厚生年金保険 新規適用届(エクセル版あり)
- 添付書類①: 法人(商業)登記簿謄本の原本(コピー不可・90日以内発行)
- 添付書類②(任意): 国税庁法人番号公表サイトの印刷でも代替可
- 住所が異なる場合: 賃貸借契約書のコピー等、実態所在地の証明書類
山田
提出の方法は窓口に行くしかないですか?
木村先生
今は選択肢が増えています。窓口持参、郵送、電子申請の3パターンから選べます。電子申請は「GビズID」などのアカウントを使って事業所向けオンラインサービスから行うことができます。登記簿謄本の電子データが使えるかどうかは要確認ですが、移動の手間はなくなりますね。
山田
電子申請なら時間を気にせず送れていいですよね。じゃあ提出先は?
木村先生
事務センターまたは管轄の年金事務所です。繰り返しになりますが、実際に事業を行っている場所を管轄する年金事務所が窓口になります。
| 提出方法 | 特徴 |
|---|---|
| 窓口持参 | その場で不備を確認してもらいやすい |
| 郵送 | 時間を選ばず送付可能。控えを取ること |
| 電子申請 | 移動不要。GビズIDが必要 |
5日以内に間に合わない場合どうなるか
山田
先生、ぼくみたいに気づいたら5日を過ぎてた、ってパターンはどうなりますか?
木村先生
正直に言うと、ペナルティの規定はあります。事業主が故意に届出をしなかった場合は6か月以下の懲役または50万円以下の罰金という条文がありますが、実際には気づいた時点ですぐ届出すれば、ほとんどのケースは指導で終わります。
山田
ほんとに? 罰金!? と思ってちょっとビビりました。
木村先生
悪意を持って何年もずっと無加入を続けていたようなケースは別ですが、法人設立直後で手続きを知らなかったというのは、年金事務所も分かっています。大事なのは「気づいたら今すぐ手続き」ですよ。
山田
わかりました。遡って加入させてもらえるんですか?
木村先生
加入の開始日は原則として「要件を満たした日」つまり法人設立日に遡ります。ただし、その間の保険料(事業主負担分と従業員負担分)は後からまとめて払う必要があります。
山田
うわ、遡及分を一度に払うのか…それはちょっときつい。
木村先生
だから設立直後に手続きするのがベストなんです。設立と同時に動けば最も負担が少ない。
⚠️ 5日を過ぎてしまった場合の注意点
- 法律上の届出期限は「事実発生から5日以内」
- 期限を過ぎても気づいた時点で即申請が原則
- 遡及分の保険料(事業主・従業員ともに)を後納する必要がある
- 長期にわたる未加入は社会保険事務所から調査・指導の対象になりうる
山田
じゃあ次に、新規適用届を出したあとのことを教えてください。事業所を適用事業所にするだけじゃなくて、従業員の手続きも必要ですよね?
従業員の加入手続き(被保険者資格取得届)
木村先生
そうです、ここが重要です。新規適用届は事業所を社会保険の対象にする届出で、その後に従業員一人ひとりの「被保険者資格取得届」も出さなければなりません。
山田
えー、2段階なんですね。まず会社の届出、それから各従業員の届出か。
木村先生
ほとんどの場合、同時に提出するんですよ。事業所設立と同時に従業員を雇っているなら、新規適用届と被保険者資格取得届を一緒に持っていくのが効率的です。
山田
じゃあ採用後に入社してきた人はどうするんですか?
木村先生
新規加入後に採用した人は、採用の都度、5日以内に被保険者資格取得届を提出します。これは会社が存続する限り、退職者や新入社員が出るたびに繰り返す手続きです。
山田
そういえば「資格取得届」についての記事があったような。
木村先生
そうですね。社会保険(健康保険・厚生年金)被保険者資格取得届で詳しく解説していますよ。採用のたびにやる手続きなので、セットで把握しておくといいです。

山田
ちょっと待ってください。パートさんやアルバイトさんは全員が社会保険に入るんですか?
木村先生
全員ではないです。パートタイマーやアルバイトは「常用的使用関係」があるかどうかで判断します。具体的には、1週間の所定労働時間と1か月の所定労働日数が、同じ事業所の通常の労働者の4分の3以上であれば被保険者になります。
山田
4分の3以上…フルタイムの75%以上働いていれば加入対象ってことですよね。
木村先生
その通りです。さらに、特定適用事業所や任意特定適用事業所ではもう少し短時間でも加入対象になります。週20時間以上かつ月額賃金8.8万円以上かつ学生でないこと、の3条件を満たせば被保険者になります。
| 対象者の種類 | 加入基準 |
|---|---|
| 正規の従業員 | 採用と同時に全員加入(70歳未満) |
| パート・アルバイト(通常の事業所) | 所定労働時間・日数が通常労働者の4分の3以上 |
| 短時間労働者(特定適用事業所等) | 週20時間以上 + 月額8.8万円以上 + 非学生 |
| 70歳以上の方 | 厚生年金は対象外(健康保険は対象となる場合あり) |
被保険者にならない主なケース
- 70歳以上: 厚生年金の被保険者資格なし(健康保険は別途)
- 日々雇い入れられる人: 1か月を超えて継続使用されると資格取得
- 2か月以内の期間雇用: 当初から継続が見込まれる場合は当初から加入
- 季節的業務(4か月以内): 4か月を超える予定なら初日から加入対象
- 所在地が一定しない事業所: いかなる場合も被保険者にならない
山田
対象外になるケースって意外とあるんですね。70歳以上のベテランさんを雇う場合は確認が必要だ。さて、手続きの全体の流れをまとめてもらえますか?
法人設立後の社会保険加入・全手順
手順
-
登記完了を確認する 会社設立の登記が完了した日が「要件を満たした日」=届出の起算日となる。この日から5日以内に手続きする。
-
登記事項証明書(登記簿謄本)を取得する 法務局の窓口またはオンライン申請で登記事項証明書を取得。提出日から90日以内発行のもの。コピーは不可。
-
新規適用届を記入する 「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」に事業所情報を記入。日本年金機構ホームページからエクセル版をダウンロードできる。
-
被保険者資格取得届を準備する(同時提出) 設立時点で在籍している従業員の「被保険者資格取得届」を全員分準備。標準報酬月額の計算も必要。
-
提出先を確認する 実際に事業を行っている所在地の管轄年金事務所または事務センターに提出。窓口・郵送・電子申請が選べる。
-
加入証明の受取 提出後、事業所整理番号が付与され、被保険者証(健康保険証)が発行される(マイナ保険証移行後は形式が変わっている)。
-
保険料の口座振替手続き(任意) 毎月の保険料納付をスムーズにするため、口座振替を利用する場合は「保険料口座振替依頼書」を同時または早期に提出。
山田
7ステップか。意外と多い気もするけど、全部まとめて動けば効率よくできそうですね。
木村先生
そうです。新規適用届・被保険者資格取得届・口座振替依頼書の3点を一度に持っていくのが実務の定番です。抜け漏れなくまとめて片付けましょう。
任意適用事業所の制度と個人事業所の対応
山田
強制適用じゃない事業所、つまり義務がない事業所が自分から加入することはできますか?
木村先生
できます。「任意適用事業所」という制度があります。強制適用事業所に該当しない事業所でも、従業員の半数以上が加入に同意して、事業主が厚生労働大臣に申請して認可を受ければ、適用事業所になれます。
山田
わざわざ自分から入るメリットってあるんですか?
木村先生
従業員への福利厚生として有効です。健康保険に入れることで保険給付(傷病手当金や出産手当金など)が受けられますし、老後の厚生年金受給額も増えます。求人の面でも「社会保険完備」は集客力が違います。
山田
なるほど! 採用に有利なんですね。ちなみに、令和4年10月から士業の個人事業所も強制適用になったって聞いたんですが?
木村先生
そうです。令和4年(2022年)10月から、弁護士・税理士・社労士など法律・会計にかかる業務を行う士業の個人事業所で、常時5人以上従業員がいる場合は強制適用事業所になりました。
山田
えっ、それまでは対象じゃなかったんですか?
木村先生
以前は士業のような「サービス業の一部」は適用除外の業種に含まれていたんです。でも法律が改正されて、令和4年10月1日以降は強制適用になりました。対象の事業所はそのタイミングで新規適用届の提出が必要でしたね。
⚠️ 令和4年10月以降の士業個人事業所には注意
- 令和4年(2022年)10月1日から、法律・会計の士業(弁護士・税理士・社会保険労務士・行政書士・司法書士等)の個人事業所で常時5人以上使用する場合は強制適用事業所
- 令和4年10月1日時点でこの要件を満たしていた事業所は、その時点で届出義務が発生
- 現在まだ未加入の場合は至急年金事務所に相談を
山田
そうかー。士業の先生方にも関係あったんですね。じゃあ健康保険の保険者は協会けんぽだけですか?
木村先生
基本はそうです。中小企業の大半は全国健康保険協会(協会けんぽ)が保険者になります。ただし大企業や同業種の組合が独自の健康保険組合(組合健保)を設立している場合は、そちらの組合に加入するケースもあります。
山田
組合健保は自分で手続きが違いますよね。
木村先生
そうです。組合健保に加入する場合は、当該健保組合との手続きが別途必要です。ここでは協会けんぽのケースとして解説していますね。
保険料の計算と納付の仕組み
山田
保険料はどうやって計算されるんですか? 毎月かなりの金額になりますよね。
木村先生
そうですね。保険料は「標準報酬月額」という等級制度をもとに計算されます。給与の額に応じて1等級から50等級まで区分されていて、その等級に対応した保険料率をかけた額が保険料になります。
山田
毎月変動するわけじゃないんですね。
木村先生
原則は年1回の「算定基礎届」で見直します。毎年4月・5月・6月の報酬をもとに標準報酬月額が決まり、9月から翌年8月まで適用されます。給与が大きく変動した場合は「月額変更届(随時改定)」という手続きで途中変更することもあります。
山田
負担額はどのくらいですか?
木村先生
社会保険料は事業主と従業員で折半です。たとえば標準報酬月額30万円の場合、協会けんぽの保険料率(東京都の場合)は健康保険と厚生年金を合わせて月額の約30%程度になります。半分を会社が負担しますが、この事業主負担は経費として処理できます。
山田
30%か! けっこうかかりますね。でも半分は会社が出してくれるわけだから、従業員にとっては福利厚生ですね。
木村先生
そうです。従業員から見れば保険料の半分を会社が出してくれる、かつ老後の厚生年金も増える。国民健康保険・国民年金より待遇がいいので、社会保険加入は従業員にとって大きなメリットがあります。
山田
保険料はいつ引かれるんですか?
木村先生
社会保険料は翌月末日までに事業主が納付します。具体的には、当月分の保険料を翌月末日に年金事務所に払うという流れです。従業員からは給与から天引き(源泉控除)して預かり、事業主負担分と合わせて納付します。
山田
じゃあ月末の資金繰りで社会保険料も考慮しないといけないですね。
木村先生
まさに。設立したての会社はキャッシュフローがタイトになりがちなので、保険料の支払いサイクルを早めに把握しておくことが重要です。標準報酬月額の仕組みと保険料計算の記事で等級表や計算式を詳しく解説していますよ。
社会保険料の計算と支払いの基本
- 算定基礎: 標準報酬月額(1〜50等級)で決まる
- 負担割合: 事業主と従業員で折半(各約半分)
- 見直し: 原則年1回の算定基礎届(毎年9月から適用)
- 納付時期: 当月分を翌月末日までに年金事務所へ
- 口座振替: 希望する場合は「保険料口座振替依頼書」を提出
山田
そういえば、毎年6月になると「算定基礎届」の案内が届くって聞いたことがあります。設立後すぐのケースはどうなんですか?
木村先生
設立後の最初の算定基礎届は、設立後最初に迎える7月10日が提出期限です。途中で加入した場合でも、翌年の算定基礎届で改めて標準報酬月額を確定します。設立直後の被保険者資格取得届を出した時点では、本人の申告した報酬額をもとに仮の標準報酬月額が設定されます。
山田
わかりました! じゃあ次は法人設立後の社会保険以外の手続きについても教えてください。
社会保険以外の設立後すぐにやる手続き
木村先生
社会保険の手続きだけで設立後の義務が終わるわけじゃないですよね。並行して動かないといけない手続きがいくつかあります。
山田
ですよね。雇用保険もあるんですよね?
木村先生
そうです。雇用保険の適用事業所の設置届は、設置の翌日から起算して10日以内にハローワーク(公共職業安定所)に提出しなければなりません。社会保険は年金事務所、雇用保険はハローワークと提出先が異なります。
山田
ハローワークか。年金事務所だけじゃないんですね。
木村先生
窓口が分かれているのが面倒なんですよ。それに、労働保険(労災保険)の保険関係成立届も、最初の従業員を雇った日の翌日から10日以内に労働基準監督署に出す必要があります。
山田
つまり設立直後には、社会保険(年金事務所)・雇用保険(ハローワーク)・労働保険(労基署)の3か所に届け出が必要ということですね。
木村先生
そういうことです。この3つはほぼ同時並行で進めるのが実務の定番です。顧問の社会保険労務士さんがいれば、一括で代行してくれることが多いです。
| 手続き | 提出先 | 期限 | 対象 |
|---|---|---|---|
| 社会保険 新規適用届 | 年金事務所 | 5日以内 | 全法人・一定の個人事業所 |
| 雇用保険 適用事業所設置届 | ハローワーク | 10日以内 | 従業員を雇う事業所 |
| 労働保険 保険関係成立届 | 労働基準監督署 | 10日以内 | 従業員を雇う事業所 |
山田
スケジュールがタイトですね。登記したら即動かないといけない。
木村先生
社会保険の5日はとくに厳しい。ざっくりとした目安として、登記完了 → 翌日に登記事項証明書取得 → 即年金事務所へという流れで動くと安心です。ハローワーク・労基署は10日以内なので少し余裕がありますが、一緒に動いた方が効率的です。
山田
なるほど。社労士さんに任せる場合は、設立前から相談しておくといいですね。
木村先生
そうすれば設立後にバタバタしなくて済みます。雇用保険被保険者資格取得届の記事も合わせて読むと、採用後の手続き全体像がつかめますよ。
⚠️ 設立直後に見落としがちな手続き
- 労災保険: 設立時に最初の従業員を雇った場合、保険関係成立届を10日以内に労基署へ
- 雇用保険: 適用事業所設置届をハローワークに10日以内に提出
- 税務署への届出: 法人設立届出書は設立から2か月以内(国税局・都道府県税事務所)
- 給与支払い事務所開設届: 設立から1か月以内に税務署へ
山田
税務署の届出もあるんですね。そっちは2か月以内だからまだ少し余裕がありますね。でも全部まとめて動くのが正解ですね。
木村先生
はい。「設立したら3日以内に社労士と税理士に連絡する」を合言葉にしてください(笑)。
よくある質問
山田
最後に、実務でよく出てくる疑問をいくつか聞かせてください。登記と同じ日に年金事務所に行くのは現実的ですか?
木村先生
登記完了の日と同じ日にすべて揃えるのは難しいことが多いですね。登記事項証明書は登記完了後に取得できるので、実務的には登記完了の翌日以降に取りに行き、速やかに年金事務所に持参するという流れになります。5日以内なのであまりゆっくりしていると間に合いません。
山田
登記事項証明書ってオンラインで申請できましたよね?
木村先生
できます。法務局のオンライン申請を使えば最短で翌日に入手できます。急ぐなら法務局の窓口に直接行くと当日交付してもらえることもありますよ。
山田
それはありがたい! 電子申請のメリットはどのくらいありますか?
木村先生
GビズIDプライムを持っていれば、事業所向けオンラインサービスから新規適用届も被保険者資格取得届も電子で出せます。郵送と違って提出の証拠が電子的に残りますし、不備があればオンラインで問い合わせもできます。会社設立時にGビズIDの取得もセットで進めると後の手続きが格段に楽になります。
山田
GビズID、よく聞く名前ですね。設立時に一緒に取っておいたほうがよさそうです。
木村先生
絶対そうした方がいい。社会保険の手続きだけでなく、補助金申請や行政手続き全般に使えますから。
山田
あと、健康保険と厚生年金、2つ別々に手続きするんですか?
木村先生
実は新規適用届を年金事務所に出すだけで、健康保険(協会けんぽ)と厚生年金保険の両方の手続きが一度に完了します。別々に申請する必要はありません。これも意外と知らない方がいるポイントです。
山田
ほんとに!? 2か所に行かなくていいんですね。それは助かる。
木村先生
もともとは年金機構と協会けんぽは別々の組織ですが、加入手続きの窓口は年金事務所に一本化されています。保険料の納付先も年金事務所です。
基本情報と関連リンク
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手続き名称 | 健康保険・厚生年金保険 新規適用届 |
| 提出期限 | 加入要件を満たした日から5日以内 |
| 提出先 | 事業所所在地を管轄する年金事務所または事務センター |
| 提出方法 | 窓口持参・郵送・電子申請 |
| 管轄省庁 | 厚生労働省 |
| 実施機関 | 日本年金機構 |
| 公式ページ | 新規適用の手続き|日本年金機構 |
木村先生
山田
ありがとうございます! 設立直後は本当にやることが多いですね。でも、順番さえ間違えなければ一つひとつ対応できそうです。先生のおかげで全体像がつかめました。
木村先生
焦らず、でもスピード感を持って。5日以内という期限は短いですが、やることはシンプルです。事業所の届出と従業員の届出、この2つをセットで早めに動いてください。